小学館の学習まんが・日本の歴史が全面リニューアルされたのをご存じですか?(2022年12月発売)
最新版は、旧版の良さはそのままに、最新の学習指導要領を意識した、現代的なまんがに生まれ変わっています。
これから中学受験を考えている小学生はもちろん、高校受験・大学受験まで、幅広くカバー。
小学生から大人まで、ながーーく使えて、一生モノの投資となること間違いなし。
本記事では、張り切って全巻セットを購入したレビューと口コミ、最大のおすすめポイントである旧版との違いを、詳しく紹介します。
・中学1年生、小学5年生、幼稚園児の3人の母
・現在、中1の長男が塾なし勉強中
・家庭学習でどこまで出来るでしょうか⁉ブログで報告します
受験対策におすすめ!小学館の「日本の歴史」
我が家では、小学館を選びました。その理由は、以下の3点です。
購入した目的は、高校受験・大学受験対策です。受験勉強のために選ぶならどれか?を考えて、決めました。
もし、他社と迷っている場合は、比較するポイントにしてみてくださいね。
全巻セット、購入しました
- 全20巻(そのうち9巻が近現代史)
- 1巻あたりのページ数は224ページ
- 全巻ボックスの大きさは、縦23.5cm、横43cm、高さ6.5cm
- 全巻ボックスの重量は、8.7kg
書店で張り切って購入したのですが、正直……、とても重かったです!車がない場合は、書店での購入はおすすめしません。
車に運ぶまでも、歩いている途中で、梱包用の持ち手がちぎれてしまいました……。
子どもでは全く歯が立たない重さなので、これから買われる場合は、ネット購入が断然おすすめです。
ちなみにお母さんは、楽天ポイント貯めとけばよかった…とあとから後悔してました
最新版はなにが変わった?旧版との違いは
近現代史の比重
旧版では24巻中6巻だったのが、最新版では、なんと20巻中9巻!実に半分近くを近現代史が占めています。
今までは、人によっては近現代史は他社を買い足すというパターンもあったそうですが、もうその必要はなくなりました。
2022年度から高校で必修科目になった「歴史総合」では、日本と世界の近現代史を中心に学びます。
小学館も今回の全面リニューアルで、9巻を近現代史にあてており、最新の学習指導要領を意識した内容へ変わりました。
けして安い買い物ではないので、大学受験まで、長く安心して使えることは大きなポイント!
監修者は山川出版社が編集協力
歴史の授業を受けたことがあれば、知らない人はいないはず。「詳説 日本史B 改訂版」の山川出版社。
山川出版社の教科書作りに携わっている歴史学の専門家が監修しているのです。
日本史B、持ってたなあ…。と懐かしみつつ、大学受験まで見据えるなら、小学館一択だよね!と、この時点で決定(早い)。
歴史の教科書を作っている出版社が全面協力している歴史まんがって、それだけで教科書を超えちゃってない?
気になる価格は
全巻シリーズの価格は、19,360円(税込み)です。1冊の価格は、968円(税込み)。968円×20冊分が全巻セットの価格です。
特に安くなっているわけではありません。
旧版の全巻シリーズは、21,758円(税込み)だったので、価格は2000円以上抑えられています。
巻数は、20巻に減少。しかし総ページ数は700ページ以上増えているので、1冊当たりの情報量が豊富になっているといえます。
現代的なタッチのまんがに
旧版のまんがは、あおむら淳さんという方が全て担当されていましたが、最新版では、数巻ごとに違う方がまんがを描いています。
旧版のまんがは素朴なタッチではありましたが、登場人物の特徴をよくとらえ、描き分けられていた印象です。
最新版では現代的な絵柄の漫画家さんが多く、どのキャラクターも若々しい印象を受けます。
角川書店や集英社・講談社が今風のタッチなので(絵柄で選ばれていることも多い)、小学館も寄せてきましたね。
装丁はソフトカバーに
本の大きさも、これまでより少し大きくなり、装丁がソフトカバーに変わりました。
東大や京大のスーパーキャリアのレビュー記事やランキング記事に、ハードカバーだと持ち歩きには不便との指摘があったので、変えたのかな(逆に、ソフトカバーはすぐ傷むなんて意見も)?
ですが…持ち歩けるかどうかは、それほど重要ではないかも。歴史まんがは、教科書の「補助・サポート」目的で買いますが、
・サポート役をしょっちゅう持ち歩くことはない
・持ち歩きの場合は、短時間にピンポイントで頭に入れたい
・単語帳や一問一答集のほうが持ち歩きに向いている
サポート役はデスク周りにあるほうが都合がいいし、適材適所かなと。自宅での勉強のさいに、
「ここ、頭に入りにくい」
「教科書の記述があいまいでわかりにくい……(もしくは記載がない)」
など、引っかかるときがありますよね。そんなときに、
まんがなら、自然に歴史の流れをつかめて、記憶にも定着しやすい
大河ドラマが頭に残りやすいのは、細かいつなぎの部分や登場人物の心情の変化を細かく描写しているからですよね。
子ども本人の口コミ・ネットの口コミ
買ってから1週間足らずで全巻読破してしまった息子。
歴史が好きだという彼の言葉はどうやら本当だったようです。そんな彼の生の声をお届けします。
最新版のわかりやすかったところ
そうなんです。彼のこの1つめの口コミ。この点こそ、小学館の強み。よくぞ気づいた、息子よ。
まんがの各コマが、非常に細かく描きこまれているんです。描きこみの細かさは小学館の特徴ともいえ、旧版からも変わらない良さです。
セリフや重要人物だけではなく、町の背景や人々の様子を見るだけで、その時代の空気感が伝わってくる。
資料としてもまんがとしても一流ですよね。
他社では、人物の背景がグラデーションで塗られていたり、案外スカスカなコマも多く、歴史まんがとしてのクオリティが低いものも、正直、あります。
また、2つめの口コミ・政治のしくみ(図解)がわかりやすいという点。
大きなコマや見開き1ページを使って、子どもでもイメージがわきやすく描いてくれます。
ちなみに、息子のおすすめベスト3は、
①歴代の徳川家将軍を描いた大コマ
②大日本帝国憲法発布のシーンを描いた見開きページ
③明治維新に関わった人物をいっきに詰め込んだ大コマ
無類の大コマ好き。著作権に触れてしまうので、実際のページの画像を出せないのが残念です。
いちど、書店や公式ホームページで試し読みをおすすめします。小学館公式ホームページ・第1巻試し読み
少し驚いたところ
口コミ3点目、まんが家さんが変わる点について。
旧版ではひとりのまんが家さんが作画を担当していましたが、最新版では、8人のまんが家さんが複数巻または単巻を担当しています。
巻数・タイトル | まんが家 |
---|---|
1巻~3巻 日本文化のあけぼの~平城京と政争の時代 | よはきて・エウ |
4巻~6巻 平安王朝と貴族政治~鎌倉幕府の成立 | あおきてつお |
7巻・8巻 南北朝~室町時代 | 高田靖彦 |
9巻~12巻 江戸時代幕府誕生~開国と幕末の動乱 | 新井淳也 |
13巻・14巻 明治維新と文明開化~日清・日露戦争と帝国日本 | 田中顕 |
15巻・16巻 大正デモクラシー・恐慌と軍部の台頭 | 上川敦志 |
17巻 アジア・太平洋戦争 | 岩田やすてる |
18巻~20巻 占領と日本の復興~平成~令和へ | トミイ大塚 |
幕末から明治維新にかけてなど、巻数をまたがる時代の中心人物(たとえば西郷さん)は、絵柄の違いでキャラクターの雰囲気が微妙に異なるので、面食らったようです。
実際の絵をお見せできないのが悔しいです。
第1巻だけですが、公式ホームページで試し読みもできますので、ぜひ違いを含めてチェックしてみてほしいです!
全巻セットを買うメリット・デメリット
賛否両論ありますが、全巻セットのメリットのほうが、デメリットより有益だと考えたからです。
全巻セットのデメリット
まず、全巻セットのデメリットは、
・価格が高い
・絵柄が気にくわない、面白くない、だから読破できない、お金のムダ
・場所をとる
がほとんどでしょう。上記3点は、いずれも、
買う目的が明確ではない場合のデメリットです。
まっさきにこの3点が思い浮かぶ場合は、図書館で借りてくればよく、万事解決です。
ですが、我が家の場合は「受験勉強の補佐役として必要だから買う」という明確な目的がありました。
手元の、すぐ取り出して読み直せる場所に、教科書以外の高品質なサポート教材が欲しかったから。
この点を、購入前から、子どもとすり合わせておくことが大事かなと。
しいて言えば、価格が高いことでしょうか。
いまから買って、子ども3人に、トータル…10年以上使いまわせるので、年数で割れば、コストパフォーマンスの良い買い物です。
全巻セットのメリット
より有益だと考えた全巻セットのメリットは、2点です。
繰り返しになりますが、まんがに求めるものは、
文字だらけで味気ない(そしてわかりにくい)教科書との、行間を埋めるためのサポート役
なので、途切れてしまっては意味がないのです。せっかくのまんがの良さが生かせないからです。
ですので、大まかな歴史の流れを自然につかむために、シリーズで読むことが必要です。
(購入特典と全巻セットふろくについては、後述します)
全巻セット、どこで買える?
小学館の公式サイトからも購入できますが、楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングにて販売されています。
全巻セット購入特典と全巻セット限定のふろく
メリットのところでも書きましたが、全巻セットを購入すると、購入特典と全巻セット限定ふろくがついてきます。
全巻セット限定ふろくは、上記画像の4点です。
・重要事件100カード
・重要年表ハンドブック
・日めくり日本史カレンダー(もったいなくてちぎれない)
・日本ワンダー大地図(トイレに貼っています)
購入特典は2つあり、
・電子書籍版の全巻閲覧サービス(閲覧可能期間:2024年3月末日まで)
・骨伝導ワイヤレスイヤホンのプレゼント(希望者へ提供)
ここでは、特典について、それぞれ紹介します。
電子書籍版が無料で読める
…そう、電子版です。スマホやタブレットがあれば、手軽にまんがを持ち歩くことができます。
しかし電子版の閲覧には期限があるので、2024年3月末日以降は、見ることができなくなります。
- 全巻セットに付属の手続き書を用意
- 閲覧には全巻セット購入時のレシートもしくは領収書が必要になるので、あらかじめ用意しておく
- 閲覧には【小学館ID】が必要になるので、未登録の場合は先に【小学館ID】を取得しておく(メールアドレス・パスワード・簡単な個人情報の設定)
- 手続き書に記載の本棚利用登録QRコードから、登録フォームを記入。レシートもしくは領収書の画像も添付。
- 電子本棚サイトのQRコードを読み取り、再度【小学館ID】でログイン
- 電子本棚に「日本の歴史」が表示される
➡本棚に表示されるまで、しばらく時間がかかりました(5分弱?リロードを数回していたら、ようやく表示)
電子版をダウンロードをした方のネットの口コミによると、
- たまにフリーズするから電波が良いときに一気読みする
- もう少し動作環境を改善してほしい
といった意見がありました。我が子も、さっそく電子版の閲覧にトライしてみました。
iPhone8なのですが、やはりネットの口コミ同様、読み込み中になってしまうことも…。
文章量も多いまんがなので、画面の小さいスマホではあまり快適ではないようです。普通のまんがと同じ感覚では読めないかな?
骨伝導ワイヤレスイヤホン
イヤフォンは、希望者にのみ提供で、全巻セットに付属のはがきに必要事項を記入して申し込みました。
まんがとは打って変わって、デフォルメされた可愛らしいイラストの箱に入って送られてきました。
なかなかの使い心地。ですが小学生には少しゆるいかな?息子がつけてみた様子です。
本人曰く、「不思議な感じ!」でも不快ではないそうで、音楽を聴きながら宿題をしていました。
本についてのお問い合わせは、下記サービスセンターへ。
小学館愛読者サービスセンター
TEL:03-5281-3555/03-5281-3556 (月〜金9:30 〜17:30) ※祝休日・5月1日をのぞく
まとめ 小学館の歴史まんがは、買って損なし
正直、高い買い物でしたが、一生使えるものだから、本当に買ってよかったです。
もし、他社と迷っている場合は、まんがを買い与えようとしているお子さんの年齢・歴史への興味関心度を基準にして選ぶと、選択を外す可能性が低くなります。
たとえば、極端に興味が低い子には、小学館は厳しいかもしれません。まずは歴史を好きになるとっかかりを作るために、親しみやすい絵柄やストーリー性の高いまんがを選ぶのがよいでしょう。
逆に歴史に興味を持ち始めたお子さん、これから中学受験を控えているお子さんには、小学館の最新版はとてもおすすめです。
迷っている方の参考になれば嬉しいです。
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